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2023.02.08

業界コラム

人手不足で高止まりする廃棄物処理費用・・その対策とは?

産業廃棄物現場の「今」。人手不足って言われてるけど・・・

 はい、最初から答えを言ってしまいますが、深刻な人手不足です。一般廃棄物(家庭ごみなど)は、行政が引き取ってくれますが、企業が排出する産業廃棄物は、許可された業者によって適切に民間で処理されなければなりません。産業廃棄物は収集運搬業、中間処理業、最終処分業と分けることができますが、特に収集運搬業にスポットを当てて見てみると、環境・情況が大きく様変わりしたため人手不足が顕著です。そのあたりについてもう少し掘り下げて説明しましょう。

 このコラムの前シリーズで取り上げてきました「2024年問題」で、ドライバーの残業時間に上限ができたため員数の確保に拍車がかかる、ということを述べました。さて、この運輸業界全般における慢性的なドライバー不足が背景のもと、「きつい」「汚い」イメージが先行する産廃収集のドライバーはますます人員募集に苦しむことになります。さらに、産廃収集車から一般運送業へ転身する人も少なくないでしょう。

 そのうえ、前回コラムの「プラ新法」では飲料容器(ペットボトル)以外のプラスチック回収を促進しますという内容がありました。ここでも、産廃収集に携わるドライバーが求められます。需給バランスの崩れに加えて、世間に広がる「値上げ」の大合唱もあり、産廃収集に関わる費用は上昇の一途をたどります。

 「いったい、どうすればいいんだ・・・」そんな声も聞こえてきそうです。そこで今回、もりや産業は産業廃棄物を引き取ってもらう事業所の視点に立った解決策を考えてみました。とりあえず方針は「グイグイ圧縮して引き取りに来てもらう回数を減らす!」です。単純ですが、効果は絶大。そして、この方法は産廃収集の運送業にとってもプラスの方向に働きます。それでは、産廃ごみを圧縮するメリットから紹介します。

単純だけど効果は絶大。ごみ圧縮のメリットは一目瞭然!

 産廃でも多くのウェイトを占めるプラごみのお悩みに「かさばる」「場所を取る」があると思います。金属でもそのような状況があるでしょう。さて、この産廃を機械で容積1/5までに圧縮できたら・・・引き取りに来てもらう回数も1/5に減りますね!

 「そんなの、当たり前でしょ。」と言われそうですが、運搬費用も1/5とものすごく節約できます。仮に、1回2万円で引き取りに来てもらって、月に5回の引き取り回数で1年間の収集に関する費用は以下の通りです。

2万円×5回×12ヶ月=120万円
でも、1/5までごみを圧縮できれば
2万円×1回×12ヶ月=24万円  何とその差額は96万円!にもなります。

 しかもコレ、ごみを置くスペースは今まで通りでいいんです。1/5に圧縮して、引き取りに来てもらう回数を1/5にすれば置き場所の面積は同じでOK!新たにスペースを確保する必要はありません。

 さらに、市町村指定の指定ごみ袋、ごみ回収費の影響も年間で見てみると馬鹿になりません。神戸市を例に取ると、指定ごみ袋(90リットル)1袋 169円、ごみ回収費 1袋 288円、ごみ1袋の処理費用は合計457円となります。ごみ削減の意図があるとしても、とても高いですね。

 さて、ここで大きなポイントは単位が「重さ」ではなくて「枚数/個数」だということです。仮に1日5袋出していたごみを圧縮して1袋にした場合の年間費用差は以下の通りになります。

・現状:457円×5袋(1日あたり)×365日=¥834,025
・1/5圧縮:457円×1袋(1日あたり)×365日=¥166,805
差額 ¥667,220

上の運搬費と合わせると何と年間約163万円のコストセーブになります。

 その他、収集車が動く回数が1/5になることで業務過密状態の緩和、燃料の節約、大気汚染の抑制など全てがいい方に働きます。

 単純で明快!ごみは、分別したあと圧縮すべきなのです。そんな都合よく1/5になる機械って・・・あります!しかも「つぶす」だけではなく、「砕く」「練り上げる」まで!それでは、その装置を次に掲載しましょう。

あらゆる産廃ごみに対応するもりやのごみ圧縮機シリーズ

 まずはスタンダードな「つぶす」装置から。ごみの減容は大きな効果をもたらしますが、どのようなごみが出るのかはお客様によってまちまちです。もりや産業が得意なのは、そういった千差万別のごみやお客様の使用環境に対して、いちばんベストな装置を選択できることです。たとえば、ごみ圧縮機パワープレスはどれも設置面積が小さいながら十分な仕事ができることが特長です。

 また、お客様の状況に合わせて3段階ある機種のうち、最も合う機種のご提案ができます。さらに、プラスチックに限らず、紙・段ボール・袋類・飲料缶・一斗缶・ペール缶など、プラ以外の材質についても適合した圧縮機ソリューションの提示が可能です。場合によっては、材質に合った専用機の方が大きな効果を生むことがあります。

・ゴミ圧縮機シリーズ

場所をとる嵩張るゴミをつぶしてまとめて運びやすい形にすることで、処理・保管・運搬にかかる様々なコストを削減したり、環境負荷の低減にも貢献できるのが、廃棄物圧縮減容機→『ゴミ圧縮機』です。

破砕も有力な手段 多目的コンパクト粉砕減容機 MSシリーズ

 つぶしても元に戻ろうとする反力が強いPPバンドやプラダン、樹脂成形品は、破砕するほうが効果的に減容できます。砕いてチップにしてしまえば反力は関係なくなります。破砕機はフィルムなど軟質系の粉砕が苦手な機種もありますが、もりや産業が選択する装置はその点でも心配ありません。

 この粉砕減容機 MSシリーズも設置面積が小さく、キャスター付きで移動はラクラク、容器類・フィルム類・成型品などあらゆる破砕対象に合わせたバリエーションが準備できます。破砕は、圧縮よりも大きな減容効果が期待できます。圧縮が1/5程度の減容とすれば、破砕はもっと減容できる可能性があります。

プラスチック粉砕機 MSシリーズ

・多目的コンパクト粉砕減容機 MSシリーズ

かさばる廃棄物を減容できます。 かさばるゴミも粉砕する事により、置き場所が省スペースになるほか、処理業者や再資源業者への引取り回数軽減により、その輸送コストが削減できます。

発泡スチロールに特化。発砲スチロール減容機 スチロスアクア

 発泡スチロール専用の減容機ですが、魚箱や緩衝材など毎日大量にスチロール容器ごみが発生する現場も多くあると思います。そんな現場に最適な減容機がこの発砲スチロール減容機「スチロスアクア」です。スチロスアクアは、熱や溶剤で溶かして減容するものではなく、熱・薬品による溶解に伴ういやなにおいの発生がありません。

 原理としてはスクリュープレスで圧縮し、その時発生する摩擦熱(比較的低温)で脱泡・減容します。圧縮減容された発泡スチロールは練り物のような状態で円筒から排出され、リサイクルペレットの前段階として活用できます。熱による強度劣化もほとんどありませんから、発泡スチロールリサイクルの比率向上にも貢献します。

発砲スチロール粉砕機 スチロス アクア

・発砲スチロール減容機 スチロスアクア

溶かさずに圧縮減容するため、嫌な臭いと騒音も最小限。
1/10~1/25に減容。
熱や溶剤を使用した機種と比べ、電気代が約1/5に。
投入口が大きく、魚箱などもそのまま投入可能。
コンパクトなサイズの為、どこにでも置きやすいサイズ。
シンプルな構造で部品も少なくメンテナンスが簡単。

まとめ

 高騰の一途をたどる産廃収集・処理費用。その問題に対する最有力ソリューションは「減容で収集回数を減らすこと」です。しかし、廃棄物の種類や情況はまさに千差万別。
減容装置を導入するにしても、効果が高く、手間のかからない装置をえらぶ必要があります。さらに、産業廃棄物の選別を進め、効果的な減容ができれば、それは資源として有価買い取りが可能になるかもしれません。そのようなノウハウも、もりや産業では提案可能です。

 長年、蓄積された経験やノウハウから、先までを見通した提案が可能なもりや産業に、あなたの事業所にぴったりな減容圧縮の提案をぜひさせてください。わかりにくい点やご質問にもお答えしています。お気軽にお寄せ下さい。