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2024.11.28
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荷物の輸送・保管・荷役の際に使われるパレットは、物流業務を効率化するうえで不可欠です。しかし、業者選びや処分方法を間違えると、法外な料金を取られる恐れや産業廃棄物処理法に違反する恐れがあります。そのため、事業者は正しい処分方法や費用を把握しなければなりません。
本記事では、パレットの処分方法や費用を種類別に解説するほか、おすすめのパレットも併せて紹介します。
ここでは、パレットの処分方法とその費用を種類別に解説します。
パレットには、木製パレット・プラスチックパレット・金属製パレット・段ボールパレットなどの種類があります。
木製パレットは物流においてよく使われるパレットの一つです。
耐久性が高い点や安価で手に入る点から、主に海外からの荷物に使用されています。
木製パレットは産業廃棄物処理業者に委託し、処分してもらうことが一般的です。
回収された木製パレットは木材チップに加工され、製紙用のパルプや燃料としてリサイクルされます。
また、再利用できる木製パレットの場合は、中古パレット買取業者への売却や納品先の企業への引き取りの依頼も処分方法の一つです。売却や引き取りの依頼をすることで、処分コストを抑えられる可能性があります。ただし、サイズや枚数が基準に満たないと買い取ってもらえない場合や、企業の方針により引き取りを断られる場合があるため注意です。
なお、貨物や流通に使われる木製パレットは以前まで事業用一般廃棄物に区分されていましたが、2008年4月の廃棄物処理法の改正により、産業廃棄物に区分が変更されました。そのため、貨物や流通に使われた木製パレットを法令で認められていない方法で処分したり、許認可を受けていない処理業者への処分を委託したりしてはいけません。
また、産業廃棄物であるため、廃棄時には処分を委託するための処分委託契約、運搬も委託する場合は収集運搬委託契約が必要です。さらに、産業廃棄物の処分を委託する場合は産業廃棄物管理票(マニフェスト)を発行し、自社で排出した廃棄物が正しく処理されたか確認しなければなりません。
木製パレットの処分費用は、パレットの大きさや重さが大きいほど高くなる傾向があります。状態によっても異なりますが、一般的には1kgあたり15〜25円程度が相場です。
また、パレットの処分費用だけでなく運搬費や車両代もかかります。運搬距離によって運搬費は異なるため、見積もりを取って内訳を確認することが重要です。
なお、中古パレット買取業者に売却する場合は処分費用がかかりません。木製パレットの1枚あたりの買取相場は、標準サイズの1,100mm×1,100mmが約50円、その他のサイズが約30円です。
プラスチックパレットも物流においてよく使われるパレットの一つです。腐食や害虫被害のリスクが無いため、長期間にわたって使用できます。さらに、木製パレットよりも軽いため、取り扱いも簡単です。
プラスチックパレットは木製パレットと同様に産業廃棄物に該当するため、処分する際は産業廃棄物処理業者に委託しなければなりません。処分委託契約・収集運搬委託契約の締結や産業廃棄物管理票の発行も必要です。回収されたプラスチックパレットは破砕・洗浄され、化学原料や燃料としてリサイクルされます。
また、再利用できるプラスチックパレットの場合は、中古パレット買取業者への売却も可能です。
売却すると収益を得られるため、処分コストの抑制につながります。ただし、汚れがひどいものや有害物質が付着しているものなど状態が悪いものは買い取ってもらえないため注意しましょう。
プラスチックパレットを産業廃棄物処理業者に処分してもらう場合の処分費用は、1kgあたり40円程度が相場です。プラスチックパレットは木製パレットに比べて処分費用が高くなる傾向があります。
これは焼却処分する際に有害物質が発生するリスクがあることや、プラスチックのリサイクルの複雑さが原因です。
また、中古パレット買取業者に売却する場合は処分費用がかかりません。
プラスチックパレットの1枚あたりの買取相場は以下の通りです。
● 1,100mm×1,100mm(仕様統一):約100~600円
● 1,100mm×1,100mm(仕様混合):約100~500円
● その他のサイズ:約100~300円
金属製パレットは工業製品や機械部品を運搬する際によく使われるパレットです。強度や耐久性に優れており、さまざまな形に造形しやすいなどのメリットがあります。
金属製パレットはその他のパレットと同様に産業廃棄物に該当しますが、金属材料として価値があるため、破損していても売却できる可能性が高いでしょう。中古パレット買取業者やスクラップ業者に売却することで、リサイクルしながら処分費用を削減できます。回収された金属パレットは破砕・洗浄された後、溶解・精錬され、建材や自動車の部品などにリサイクルされます。
ただし、収集・運搬費が買取額を上回る場合は買取であっても収集運搬委託契約の締結や産業廃棄物管理票の発行が必要です。これを到着時有価物といい、運搬中は産業廃棄物として扱われますが、処分先に到着して引き渡した時点で有価物(価値があるもの)として扱われます。しかし実際に処分されるわけではないため、処分委託契約の締結は不要です。
金属製パレットは売却できる可能性が高いため、基本的に処分自体に費用はかかりません。
一方、収集・運搬費はその他のパレットと同様にかかります。収集・運搬費はパレットの数量や運搬する距離によって変動するため、一概にはいえません。
また、金属パレットの買取価格は素材の種類や金属そのものの相場によって異なります。
金属パレット1kgあたりのここをクリックしてテキストを入力してください。素材別の買取相場は以下の通りです。
● スチール:約30円
● ステンレス:約120~200円
● アルミニウム:約200~300円
ただし、汚れがひどいものや腐食が進んでいるものは買取価格が下がるか、買取を拒否される場合があります。事前にスクラップ業者に問い合わせて、買取できるかどうか、買取価格はどのぐらいなのかを確認することが重要です。
段ボールパレットはその名の通り段ボールでできたパレットです。その他のパレットに比べて強度は劣りますが、基本的に100kg〜1t以上の荷物を載せられます。また、軽量で使い勝手が良く、環境に優しいのも特徴です。
段ボールは産業廃棄物の分類で「紙くず」に該当しますが、業種によっては産業廃棄物として扱われない場合もあります。
産業廃棄物として扱われる段ボールは以下の通りです。
● 新聞業・紙加工製造業に関するもの
● 製本業・印刷物加工業・出版業で発生したもの
● 建設業で新築・改築・除去の際に生じたもの
● PCB(ポリ塩化ビフェニル)が塗られたか染み込んだもの
物流で扱う段ボールパレットはこれらに該当しないため、基本的に産業廃棄物として扱われません。
そのため、通常の段ボールと同様に資源ごみの古紙として捨てられます。どの業種でも廃棄物として出ることが多い素材であるため、処分のタイミングも比較的自由です。資源ごみとして捨てる場合は、紙ひもやビニールひもで縛ってまとめて出しましょう。自治体によって回収場所や回収日は異なるため、自治体のホームページでルールを確認することが重要です。ただし、大量のごみを一度に処分することを禁じている自治体も少なくありません。大量に処分したい場合は、臨時ごみとして収集を申し込むか、自治体指定のごみ処理施設に持ち込みましょう。
また、古紙回収業者に回収してもらうこともできます。近年、ネットショッピングやフリマアプリなどのサービスの増加により、段ボールの需要は高まっている傾向です。古い段ボールは新しい段ボールを作る材料になるため、有価で買い取ってもらえる可能性が高いでしょう。
ただし、塗料や油や液体が付着した段ボールや破損している段ボールはリサイクルできないため、買い取ってもらえない恐れがあるため注意が必要です。
段ボールパレットを資源ごみの古紙として出す場合、処分費用はかかりません。ただし、大量のごみを一度に処分する場合は処理手数料がかかります。自治体によって料金は異なりますが、臨時ごみとして収集を申し込む場合は数百円程度、ごみ処理施設に持ち込む場合は数十円程度かかるでしょう。
また、古紙回収業者に回収してもらう場合は段ボールパレットを買い取ってもらえます。段ボールの買取価格は相場や業者によって異なりますが、一般的に1kgあたり約2〜3円が相場です。
ただし、運搬してもらう場合は約2,000〜3,000円の運搬費用がかかるでしょう。
ここでは、おすすめの段ボールパレット「APPAパレット」を紹介します。APPAパレットは世界で最も厳しいといわれるドイツのリサイクル協会「Resy」の認証を取得しており、リサイクルが簡単です。これにより、処分費用を抑えられ、環境負担を軽減できます。送り先で簡単に処分できるため、1回限りの使用を目的とするワンウェイパレットとしても利用可能です。
また、木製パレットは貨物を輸出する際、国際植物防疫条約により熱や薬剤を使って病害虫を駆除する燻蒸処理を行わなければなりません。
一方、APPAパレットは段ボール製であり、国際植物防疫条約の規制対象ではないため、燻蒸処理は不要です。これにより、燻蒸処理の費用や燻蒸証明書の作成費用を削減できます。さらに、軽量かつ高強度であることも特徴です。木製パレットの重さは約20〜30kgであるのに対し、APPAパレットの重さは約5kgと非常に軽く、作業者の負担や輸送する際の運賃を軽減できるでしょう。
天板にはハチの巣状のハニカムボード、桁材には高強度の紙管と板紙積層材を使ったパルランを採用しており、高強度と耐水性を兼ね備えています。平面での静荷重(時間が経過しても変化しない重さ)は約8トン、動荷重(時間によって変化する重さ)は約1トンです。
そのほか、ハニカムボードの裏面と底シートに桁材をはめ込んだ桁外れ防止タイプ、天板の曲げ強度を強化した曲げ強度強化タイプも提供しています。
なお、APPAパレットは用途に合わせて希望のサイズや仕様に変更可能です。10mm単位でサイズを指定できるため、保管効率や輸送効率の向上につながります。