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2023.11.14
業界コラム
シグマー技研株式会社様はギアモーター/減速機/シュレッダー/包装機などの開発・設計・製造・販売まで一貫して取り組んでいる三重県の機械製造メーカーです。創業以来「世の中に必要とされる会社」を目指し、用途やサイズ、パワーなどお客様のニーズに応じた製品を開発されています。メーカーとして「作れないものはない」といえるほど充実した設備が揃っており、作り出される製品は様々な分野のお客様より高い評価を受けています。
近年は、物流現場の人手不足問題を受けて、現場作業員の作業負担軽減をテーマにストレッチ包装機の開発にも注力されています。様々な現場の声を汲み上げ、試作機を作ってはやり直すといった試行錯誤を繰り返した結果、完成したのが今回ご紹介させていただく、低床タイプのストレッチフィルム包装機「ぺらんぺRUN」です。
今回は「ぺらんぺRUN」について、開発の経緯や特長などを同社ショールームにお邪魔して、ご担当者様にお話をお伺いしてきました。
【会社情報】
シグマー技研株式会社
設 立:1977年
事業内容:ギアモーター・減速機、シュレッダ及び包装機等の開発・設計・製造・販売
会社住所:〒511-0252 三重県員弁郡東員町瀬古泉1611
http://www.sigma-giken.co.jp/
同社がストレッチフィルム包装機の開発・販売を始めたのは、今から約20年前。SARS(重症急性呼吸器症候群)が多くの国で流行、アメリカによるイラク戦争が始まり、経済の停滞色が強まってきた2003年からになります。当時は年間数十台の販売台数でしたが「世の中に必要とされる会社」を目指し、地道に営業活動を継続。ネット通販などの追い風に乗って、販売台数を徐々に増やされてきました。
ストレッチフィルム包装機の国内需要は増加傾向とのこと。背景には業界全体の働き方改革による現場作業員の作業負担軽減、腰痛対策、コロナ禍のマスク着用による熱中症対策など、現場レベルでの対策が後押しした模様です。
低床タイプのストレッチフィルム包装機は他メーカー様からも発売されていますが、地面からターンテーブルまでの高さがあるので、一般的にはパレット貨物をセットする際にフォークリフト等が必要です。フォークリフトを運転するには免許が必要な上、広い運転スペースも必要です。
更に運用するためのランニングコストも掛かりますので、荷物を大量に扱う現場でないと導入が難しい面もあります。
また、スロープ付きでハンドリフトを使って荷物を包装機にセットできる機種もありますが、スロープの勾配が急だとかなりの力が必要になります。勾配角度が3度を超えると作業がかなり難しくなり、荷物の重量が1トン以上になると女性やご年配の方では危険な作業になります。
この様な問題を解決するため、シグマー技研様では、テーブル高25mm、勾配角度が1.79度、業界最低勾配のストレッチフィルム包装機を開発されました。テーブル高をここまで低くするには、様々な工夫が必要で、開発は非常に困難になります。しかし、シグマー技研様では、これまでに培った技術・ノウハウを活かして、この困難な製品開発を可能にしました。
ぺらんぺRUNはターンテーブルの薄さの他にも多くの特長がございます。
・調節可能な旋回スピード
・スロープは3方向、好きな位置に取り付け可能
・スロースタート&ストップ機構で安全旋回
・チェーンカバー取り外し可能、油さしも簡単
・人力での移設が可能
作業性だけでなく、安全性やメンテナンス性にもこだわり製造されています。現場作業を知り抜いたメーカー様ならではのこだわりが詰まった製品となっています。
物流現場では特にトラックドライバー不足が深刻であるといわれていますが、物流倉庫現場においても人手不足が進んでいると考えられます。さらに、昨今の2024年問題、成長を続けるECによる物流機能の需要増、少子高齢化などの社会背景の変化により、物流倉庫部門の人手不足状況は大きく変化しています。
その様な現場に向けて、世の中に無かった製品を開発していくことで、誰でも働きやすい労働環境作りに貢献したいというのが、早川様、桟敷様の想いです。これからも様々な問題が顕在化してくる中、その問題と向き合い「世の中に必要とされる製品」作りに邁進していきたいとのことです。
今回のご紹介は以上になります。ここで紹介した製品以外にも、もりや産業にはご提案できる「現
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