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2021.04.12

業界コラム

灰色カビ(ボト)発生の原因と発生を抑える仕組み

お花屋さんにとって最も厄介なのが「灰色かび病」です。
「灰色かび病」は、他の花にも感染するので、お花屋さんでは、お店の花全体に感染する恐れがあり、大変厄介です。

そこで、今回は灰色カビ(ボト)発生の原因と発生を抑える仕組みについて解説します。

灰色カビ(ボト)とは?

ボトの分生胞子

灰色カビとは、ボトリティス菌(通称:ボト)という腐敗菌が繁殖することで、カビが生える病気です。

商品がお客様のもとにわたってから発症することもある、困った病気です。
また、この病気は、花の種類を限定せずに感染するので、お花屋さんなど、たくさんの花を一か所で管理しているところでは、特に注意が必要です。

灰色カビが増える要因は?

湿気の多いお花屋さんの店頭

灰色カビはどこにでも存在するため、取り除くことは不可能です。

そのボトが増える要因は、ズバリ”湿気”です。
気温15℃以上、湿度90%以上になる季節、特に梅雨時や秋雨などで湿度が高くなる時期に多くみられます。また、5℃前後の低温でも湿度が高いキーパー内でも多く発症します。

灰色カビ発生のメカニズム

灰色カビは菌糸を伸ばして栄養を吸収する

灰色カビは、花などの表皮に付着している菌です。

その菌が発芽する際、菌糸を表皮に侵入させ、栄養源を吸収します。したがって、表皮が強い時は菌糸が浸入しにくいので、菌は菌糸を伸ばしませんが、表皮が弱くなってきたら菌は菌糸を伸ばし始めます。

VOCが無ければ灰色カビは発芽を控える

灰色カビ菌はどうやって表皮が弱くなったかを察知するのでしょうか。
そのシグナルとなっているのが、『VOC(揮発性有機化合物)』です。VOCは花や果物が老化した際に発生するガスです。このガスをシグナルとして、灰色カビ菌は菌糸を伸ばし始めます。

灰色カビを抑えるには?

では、どうすれば灰色カビを抑えることができるのでしょうか。
対策は2つです。

  • 花や果物の老化を促進するエチレンガスを除去する
  • 発生したVOCガスを除去する

灰色カビの発芽を促進するVOCガスは花や果物が老化した際に発生します。そのため、老化を促進するエチレンガスを除去して鮮度を保つことがポイントです。また、発生してしまったVOCガスもできるだけ除去することで、灰色カビの発芽スピードを抑えることができます。

エチレンガスとVOCを除去するには?

エチレンガスはゼオライトなどの鉱物で吸着除去でき、VOCは活性炭で吸着させる方法があります。
しかし、これを同時に行うのは大変な手間がかかってしまいます。弊社ではエチレン・VOCガス吸着分解剤『e-Fresh』を利用し、花の灰色カビ抑制に取り組んでおります。

e-Freshは世界トップレベルのエチレンガス吸着分解能力を持ち、VOCの吸着分解能力にも優れた鮮度保持剤です。この鮮度保持剤を小型の吸着分解機やフィルターにセットして店頭に設置するだけで、灰色カビを抑制することができます。

まとめ

花の灰色カビを防ぐには老化とともに発生するVOCを除去することです。

そのための対策としては、花の老化を促進するエチレンガスとVOCガスを同時に除去することが最も有効です。

e-Freshは手軽に2つのガスを同時に除去することができます。灰色カビにお困りのお客様には、製品サンプルにてお試しいただけますので、是非、お気軽にお問合せください。