お役立ち情報 USEFUL INFORMATION
2026.06.26
HOTな製品情報

物流現場や製造工場で欠かせないストレッチ包装。パレット積みされた荷物の荷崩れを防ぎ、保管時や輸送時の安定性を高めるために重要な工程です。
しかし、手作業でフィルムを巻いている現場では、意外と多くの課題が隠れています。
たとえば、作業者によって巻き方に差が出る、フィルムを必要以上に巻いてしまう、包装に時間がかかる、重いフィルムを持ってパレットの周囲を何周も歩くため身体的な負担が大きい、といった課題です。
また、巻きが弱いと輸送中の荷崩れや破損につながる可能性があり、反対に強く巻きすぎると段ボールのつぶれや製品への負荷が発生することもあります。つまり手巻き包装は、フィルム代だけでなく、作業時間・人件費・品質トラブルにも影響する工程です。
こうした小さなムダやリスクが積み重なると、包装コスト全体に大きく関わってきます。
そこで注目したいのが、プレストレッチ機能付きストレッチ包装機です。プレストレッチ機構を搭載したモデルでは、フィルムを機械で引き延ばしてから巻き付けることで、フィルム使用量を抑えながら、安定した包装を行いやすくなります。もりや産業のストレッチ包装機シリーズでも、省力化・作業効率化・包装品質の均一化に役立つ設備として掲載されています。
この記事では、プレストレッチ機能の基本から、包装コストを削減できる理由、導入時に見るべきコスト面、そしてプレストレッチ機能付き・フィルム延伸機能付きのストレッチ包装機をまとめて紹介します。


プレストレッチ機能とは、ストレッチフィルムを荷物に巻き付ける前に、機械側であらかじめ引き伸ばす仕組みです。
手巻きの場合、フィルムをどのくらい伸ばすかは作業者の力加減に左右されます。強く引っ張りすぎればフィルムが破れたり、荷物の角で薄くなったりすることがあります。反対に、引っ張りが弱いとフィルムの使用量が増えたり、荷物の固定力が不足したりします。
プレストレッチ機能付き包装機では、機械が一定の条件でフィルムを延伸してから巻き付けます。そのため、少ないフィルム量でも荷物をしっかり固定しやすく、包装品質を安定させやすくなります。言い換えると、プレストレッチ機能は「フィルムを節約する機能」でありながら、「包装の仕上がりを安定させる機能」でもあります。
プレストレッチ率とは、フィルムをどの程度引き伸ばして使うかを表す目安です。
たとえば200%延伸であれば、フィルムを約2倍に伸ばして使用するイメージです。延伸率が高いほどフィルム使用量を抑えやすくなりますが、荷物の形状やフィルムの種類によって適した条件は異なります。そのため、単純に延伸率が高い機種を選ぶのではなく、荷物の安定性や包装品質とのバランスを見て選ぶことが大切です。
手巻き包装とプレストレッチ機能付き包装機の大きな違いは、作業者の経験や力加減に左右されにくいことです。
手巻きでは、ベテラン作業者と新人作業者で巻きの強さや回数に差が出ることがあります。フィルムを多く使えば安心に見えますが、必要以上に巻いてしまうと資材コストが上がります。一方で、巻きが弱ければ輸送中の荷崩れや破損リスクが高まります。
ストレッチ包装機を使えば、一定のテンションと回転スピードでフィルムを均一に巻き付けやすくなります。手作業に比べて仕上がりにムラが出にくく、荷崩れや製品破損、クレーム・返品リスクの低減に繋がります。

プレストレッチ機能がコスト削減につながる最大の理由は、フィルムを伸ばして使えるためです。
たとえば、同じパレットを包装する場合でも、フィルムをそのまま巻くのと、あらかじめ延伸してから巻くのでは、必要なフィルム量に差が出ます。1パレットあたりの差は小さく見えるかもしれません。しかし、1日数十パレットを包装する現場では、月間・年間で見ると大きな差になります。
また、プレストレッチ機構によりフィルム使用量を抑えられることに加え、作業時間や人件費の削減にもつながります。包装コストはフィルム代だけではなく、作業時間や人件費も含めて考える必要があります。
手巻き包装では、作業者がパレットの周囲を何周も歩きながらフィルムを巻く必要があります。荷物が大きい場合や背が高い場合は、巻き付け作業そのものが重労働になります。
ストレッチ包装機を導入すると、巻き付け作業の多くを機械に任せられます。半自動タイプであれば、作業者はフィルムのセットやスタート操作を行い、巻き付けは機械が実施します。全自動タイプであれば、リモコン操作によりフォークリフトから降りずに運転・停止ができる機種もあり、作業者が包装機のそばに付きっきりになる時間を減らせます。
包装作業の時間が短縮されれば、同じ人数でも処理できるパレット数が増えます。人手不足の現場では、単なるコスト削減だけでなく、出荷作業の遅れを防ぐ対策としても有効です。
包装コストには、フィルム代や作業時間だけでなく、目に見えにくいコストも含まれます。
たとえば、巻きが甘くて荷崩れが起きた場合、製品の破損、再出荷、返品対応、クレーム対応などが発生します。逆に、強く巻きすぎた場合には、段ボールや製品に負荷がかかり、箱つぶれや変形につながることもあります。
ストレッチ包装機では、テンションや回転速度、巻き回数を一定条件で管理しやすくなります。これにより、誰が作業しても一定の品質で包装しやすくなり、出荷品質の安定につながります。

プレストレッチ機能のわかりやすいメリットは、フィルム代の削減です。
ストレッチフィルムは消耗品です。機械本体は一度導入すれば長く使いますが、フィルムは包装するたびに消費します。そのため、包装数が多い現場ほど、フィルム使用量の差がコストに直結します。
プレストレッチ機能付きの機種では、フィルムを効率よく延伸して使えるため、無駄なフィルム消費を抑えやすくなります。毎日安定してパレット包装を行う現場では、ランニングコストの見直しにつながります。
包装作業でよくある課題が、「人によって仕上がりが違う」という問題です。
新人作業者はフィルムをうまく引っ張れず、ベテラン作業者は経験で感覚的に巻いている。こうした状態では、包装品質を数値で管理しにくく、改善もしにくくなります。
ストレッチ包装機を使えば、巻き付け条件を設定しやすくなり、作業の標準化が進みます。たとえば、荷物の高さを自動検知する機種や、巻き付け速度・昇降速度を調整できる機種であれば、荷物に合わせた包装条件を再現しやすくなります。
手巻き包装は、見た目以上に体への負担が大きい作業です。フィルムロールを持ち、腰をかがめたり、パレットの周囲を何度も回ったりするため、作業者の疲労が蓄積しやすくなります。
包装機を使えば、作業者が荷物の周囲を何周も歩く必要が少なくなります。特に包装数が多い現場では、作業負担の軽減が安全性や定着率にも関わってきます。
包装工程の省力化は、単に「楽になる」だけではありません。作業者が他の工程に時間を使えるようになり、現場全体の生産性向上にもつながります。

プレストレッチ機能付き包装機を検討するとき、本体価格だけで判断するのはおすすめできません。
なぜなら、包装機の価値は導入時の価格だけではなく、導入後にどれだけフィルム代・作業時間・人件費・トラブル対応コストを抑えられるかで決まるからです。
たとえば、安価な機械を選んでも、フィルム使用量が多く、作業時間もあまり短縮できなければ、長期的なコストメリットは小さくなります。一方で、プレストレッチ機能によってフィルム使用量を抑えられ、作業品質も安定する機種であれば、ランニングコストの面で導入効果を見込みやすくなります。
プレストレッチ機能の効果は、包装数が多い現場ほど実感しやすくなります。
1日数パレット程度であれば、フィルム削減効果はゆるやかかもしれません。しかし、毎日多くのパレットを包装している現場では、1パレットあたりのフィルム使用量や作業時間の差が、月間・年間で大きな金額差になります。
そのため、導入検討時には、現在の包装数、1パレットあたりのフィルム使用量、作業にかかる時間、作業人数を整理しておくことが重要です。これらを把握しておくと、導入後にどの程度のコスト削減が期待できるかを試算しやすくなります。
プレストレッチ機能付き包装機を検討する際は、「フィルムがどれだけ減るか」だけでなく、包装工程全体の総コストで考えることが大切です。
包装工程の総コストには、フィルム代、作業者の人件費、包装時間、フィルム交換やカットの手間、荷崩れ・破損・返品対応の工数、教育コストなどが含まれます。
つまり、プレストレッチ機能付き包装機は、フィルム代を下げるためだけの設備ではありません。包装工程そのものを見直し、ムダを減らすための改善設備として考えると、導入判断がしやすくなります。
プレストレッチ機能付き包装機といっても、半自動・全自動・移動式・自走式・上面カバー対応など、機種によって得意な現場が異なります。価格や延伸率だけで選ぶのではなく、包装数、作業場所、荷物の安定性、積み込み方法に合わせて選ぶことが重要です。
| 機種名 | タイプ | 延伸・プレストレッチの特徴 | 向いている現場 |
| TS85 | 半自動 | 多機能プレストレッチタイプ。延伸率は可変で1、1.5〜3.5倍 | 包装条件を細かく 設定したい現場 |
| TS75 | 半自動 | スタンダードプレストレッチタイプ。延伸率は2〜3.5倍 | 手巻きから機械化したい現場 |
| TS-D40 | 移動式 | 簡易プレストレッチ方式 | 包装場所を固定しにくい現場 |
| MAC-20LXV | 半自動 | MAC-20シリーズの プレストレッチタイプ | 初めて包装機を導入する現場 |
| MAC-30LXV | 全自動 | 最大200%延伸。プレストレッチ装置を標準搭載 | 包装数が多く、 省人化したい現場 |
| MASTER PLAT PLUS LP | 超低床半自動 | PGSキャリッジで標準250% 固定のプレストレッチ | ハンドリフト・フォークリフトで積み込みたい現場 |
| ROTOTECH3000 | アーム回転式 | PVS仕様で可変150〜400%のプレストレッチ | 不安定な荷物やライン包装に 対応したい現場 |
| ROBOT S7 | 自走式 | 最大5倍までフィルム延伸可能 | 大型品・重量物・複数場所で 包装する現場 |
| BONDLE21 | 上面カバー対応 | ワイドパワーストレッチ方式、2軸同時延伸 | 天面保護や防塵・防滴まで 行いたい現場 |
TS85は多機能プレストレッチタイプで、延伸率を可変設定できる半自動機です。TS75はスタンダードプレストレッチタイプで、基本機能を備えながらフィルム使用量の見直しに対応できます。TS-D40は移動式で、簡易プレストレッチ方式により資材コスト削減を狙える機種です。
MAC-20LXVは、MAC-20シリーズの中でフィルム使用量の削減に優れたプレストレッチタイプとして紹介されています。光電センサーによる高さ検知や、巻き付け速度・昇降速度の調整にも対応しているため、安定した包装を行いやすい機種です。
MAC-30LXVは、プレストレッチ機能を搭載した全自動ストレッチ包装機です。最大200%フィルムを延伸し、フィルム使用量の削減と包装コスト低減を実現します。リモコン操作、自動カット、高さ自動検知など、省力化に役立つ機能も備えています。
MASTER PLAT PLUS LPは、厚さ30mmの薄型ターンテーブルを採用した超低床式の半自動ストレッチ包装機です。PGSキャリッジでは250%固定のプレストレッチシステムを標準装備しており、安定した包装品質とフィルム使用量削減を両立できます。
ROTOTECH3000は、アーム回転式のストレッチ包装機です。不安定な製品を完全自動包装するための機械として紹介されており、PVS仕様ではフィルムのプレストレッチが可変150〜400%に対応しています。
ROBOT S7は、自走式パレットストレッチ包装機です。あらゆる形状・サイズ・重量の荷物に対応しやすく、最大5倍までフィルム延伸できるため、フィルム使用量削減と環境負荷低減に役立ちます。
BONDLE21は、厳密には「プレストレッチ」というよりも、ワイドパワーストレッチ方式や2軸同時延伸によるフィルム延伸機能を持つ上面カバー対応機として整理すると自然です。荷物上面までフィルムで覆えるため、防塵・防滴や天面保護を重視する現場に向いています。

手巻き作業の負担を減らしたい現場では、まず半自動タイプが検討しやすいです。
TS75、TS85、MAC-20LXVのような半自動タイプであれば、作業者がフィルムを持ってパレットの周囲を何周も歩く必要が少なくなります。包装条件も設定しやすくなるため、作業者による巻きムラを減らし、安定した包装品質を目指せます。特に、これまで手巻きで対応していた現場では、最初から大規模な全自動ラインを導入するよりも、半自動タイプで包装品質と作業時間の改善効果を確認する流れが現実的です。
荷物を包装機の場所まで運ぶのが難しい現場では、移動式や自走式タイプが向いています。
TS-D40はバッテリー式のコードレスタイプで、設置場所を選ばず使える点が特徴です。固定式包装機では対応しにくい場所や、複数の作業エリアで包装したい現場に適しています。
ROBOT S7のような自走式タイプは、荷物側を動かしにくい現場で特に便利です。大型品や重量物、形状が一定でない荷物にも対応しやすく、包装機側が移動して作業できるため、現場レイアウトの自由度を高められます。
出荷量が多い現場では、全自動タイプやライン対応タイプの導入効果が出やすくなります。
MAC-30LXVは、リモコン操作やフィルム自動カット、高さセンサーによる自動検知などを備えています。フォークリフトから降りずに操作できるため、作業効率の向上や省力化に役立ちます。
ROTOTECH3000は、アーム回転式のため、荷物そのものを回転させにくい場合や、不安定な積荷の包装に向いています。自動ラインとの相性も良く、大量包装や省人化を進めたい現場では有力な候補になります。
荷物の積み込みや作業動線を重視する現場では、低床タイプも検討したいところです。
MASTER PLAT PLUS LPは、厚さ30mmの薄型ターンテーブルを採用しており、ハンドリフトやフォークリフトで積み込みやすい点が特徴です。低床タイプは、荷物の載せ下ろしのしやすさが作業効率に直結する現場で使いやすい選択肢になります。
通常のストレッチ包装では、側面の固定が中心になります。しかし、保管中のホコリや水滴、上面からの汚れが気になる現場では、天面保護まで考える必要があります。
BONDLE21は、荷物の上面までストレッチフィルムで自動包装できる上面カバー対応型の包装機です。トップシート材の準備や手作業によるシート掛けが不要になるため、包装工程の省人化や作業時間短縮にもつながります。

導入前には、まず1日あたり、1か月あたりにどのくらいのパレットを包装しているかを確認しましょう。
包装数が多いほど、フィルム削減効果や作業時間短縮効果は積み上がりやすくなります。反対に、包装数が少ない場合は、半自動タイプや移動式タイプなど、現場規模に合った機種から検討する方が現実的です。
ストレッチ包装機は、機種ごとに対応できる荷物サイズや重量が異なります。
パレット寸法、荷物の高さ、重量、形状の安定性を確認しておくことで、適切なタイプを選びやすくなります。特に、不安定な荷物や重量物、大型品を扱う場合は、ターンテーブル式でよいのか、アーム回転式や自走式の方がよいのかを検討する必要があります。
包装機を導入する際は、本体サイズだけでなく、作業スペースや搬入・搬出の動線も確認しましょう。
フォークリフトで積み込むのか、ハンドリフトを使うのか、荷物を機械まで運べるのか、包装機を移動させる必要があるのかによって、選ぶべき機種は変わります。現場の動線に合わない機種を選ぶと、せっかく包装作業が効率化しても、前後工程でムダが発生する可能性があります。

プレストレッチ機能付きストレッチ包装機は、フィルムをあらかじめ延伸してから巻き付けることで、フィルム使用量を抑えやすくする包装機です。
ただし、メリットはフィルム代の削減だけではありません。作業時間の短縮、作業者の負担軽減、包装品質の安定、荷崩れや破損リスクの低減、さらには人手不足対策にもつながります。
包装コストを見直すときは、本体価格だけでなく、フィルム代・人件費・作業時間・品質トラブルまで含めた総コストで考えることが大切です。
手巻き作業の負担を減らしたい現場、フィルム使用量を抑えたい現場、包装品質を安定させたい現場では、プレストレッチ機能付きストレッチ包装機の導入を検討する価値があります。自社の包装数、荷物のサイズ、作業スペース、求める自動化レベルに合わせて、最適な機種を選びましょう。

A.プレストレッチ機能とは、ストレッチフィルムを荷物に巻き付ける前に、機械側であらかじめ引き伸ばす機能です。少ないフィルム量でも荷物を固定しやすく、フィルム使用量の削減や包装品質の安定につながります。
A.フィルムを機械で延伸してから巻き付けるため、同じ荷物を包装する場合でも使用するフィルム量を抑えやすくなるからです。包装数が多い現場ほど、1パレットあたりの削減効果が積み上がり、月間・年間のコスト差につながります。
A.初めて機械化する場合は、半自動タイプが検討しやすいです。TS75、TS85、MAC-20LXVのような半自動タイプであれば、手巻き作業の負担を減らしながら、包装品質の安定化も目指せます。
A.包装場所を固定しにくい現場では、移動式や自走式タイプが向いています。TS-D40のような移動式タイプや、ROBOT S7のような自走式タイプであれば、荷物を機械まで運びにくい現場でも使いやすくなります。
A.導入価値は、本体価格だけでなく、フィルム代、作業時間、人件費、荷崩れや破損対応のコストまで含めて判断する必要があります。包装数が多く、手巻き作業の負担やフィルム使用量が課題になっている現場では、総コストの削減効果を見込める可能性があります。