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2025.06.02

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ストレッチフィルム巻き機(ラップ巻き機)|手動・全自動を徹底解説

ストレッチフィルム巻き機(ラップ巻き機)は、ストレッチフィルムを巻き付ける機械です。荷崩れの防止や輸送時の安定性向上に貢献しているため、物流の効率化に欠かせません。作業者の負担軽減や離職リスクの低減にもつながるため、重要な役割を果たしています。
機種は手動や全自動などがあり、用途や作業環境に応じた、さまざまなタイプを選べます。本記事では、それぞれの特徴や選び方について解説します。

ストレッチフィルム巻き機(ラップ巻き機)とは

ストレッチフィルム巻き機は、パレットに積まれた荷物に、自動または手動でストレッチフィルムを巻き付け、荷崩れを防止する機械です。

「ラップ巻き機」と呼ばれる場合もありますが、家庭用の「ラップ」とは素材や用途が異なります。巻き作業は手作業で行うと大きな負担となりますが、ストレッチフィルム巻き機の活用により、業務の効率化や作業負担の軽減が期待できます。

人手不足や作業品質の安定化を背景に、多くの現場でストレッチフィルム巻き機の導入が進んでいます。全自動・手動・半自動などさまざまなタイプがあり、作業内容や出荷量に応じて最適な機種を選定することが重要です。

ストレッチフィルム巻き機の活用シーン

例えばパレットに荷物を積載する際、巻き機を使ってフィルムを自動で巻き付ければ、荷崩れのリスクを抑えながら輸送できます。不定形な製品の梱包にも適しており、手動機を使えば形状に合わせて柔軟に対応可能です。

また、フィルムには高い防塵性や防湿性があるため、輸送中の製品を汚れや湿気から保護でき、透明性によって検品作業も円滑に行えます。さらに在庫管理もしやすく、製品にフィルムを巻いて清潔さを保ちつつ、カラータイプを使えば識別や棚卸しの効率も向上します。

このようにストレッチフィルム巻き機は、物流現場の作業品質と効率の両立を図れる優れものなのです。

ストレッチフィルムの選び方

ストレッチフィルムを選ぶ際は、素材・強度・コストバランスを総合的に検討する必要があります。

・素材
フィルムの主な素材には、PVCとPEがあります。PVCは、透明性と伸縮性に優れていますが、環境への負荷が懸念点です。対してPEは、リサイクルが可能で環境にやさしい一方、伸縮性はやや劣ります。梱包対象や企業の環境方針に応じて使い分けが必要です。

・強度
伸縮性が高いタイプはフィルムの使用量を抑えられますが、破れやすい傾向があります。逆に強度が高いタイプは安心感がある反面、必要量が増えるためコストに影響します。商品の重さや形状に合わせて最適な性能を選びましょう。

・コストバランス
単に安価な製品を選ぶのではなく、耐久性や作業効率を含めた「総合的なコスト評価」が重要です。導入後の経済性を重視し、信頼できるメーカーの製品を選ぶことが効率的な運用につながります。

ストレッチフィルム巻き機(ラップ巻き機)おすすめ

ストレッチフィルム巻き機は、作業負担や離職リスクの軽減につながる重要な役割をもっています。しかし、導入現場の作業量や運用状況に応じて、最適なタイプを選定しなければ十分な効果を発揮できません。ここからは、それぞれの特徴や選定ポイント、おすすめ機種について紹介します。

ストレッチフィルム巻き機:全自動

全自動タイプは、包装から搬送までを一貫して自動で処理する機種です。人の手を介さずに、常に一定の消費量と巻き方でフィルムを巻けるため、無駄なフィルム使用や不安定な巻きによるコスト増加・事故のリスクを抑えられます。

大量処理やライン作業に適しており、物流拠点や製造現場などでの導入が進んでいます。均一な仕上がりとスピードを求める現場において、省人化と作業効率の向上を同時に実現できる点が特長です。

特徴

全自動タイプのストレッチフィルム巻き機は、ターンテーブル上の荷物を巻き付け、フィルムのカットや後工程への搬送も含めて自動化されている点が特徴です。あらかじめ設定した巻き方に従って均一な品質で作業できるため、生産量の多い現場に適しています。量産やライン作業が主となる物流拠点や製造工場で、安定した稼働が求められる場合に導入効果が高まります。

選定ポイント

全自動タイプの選定には、前後工程との連携が取れるかが大きなポイントです。パレタイジングが機械化されている場合や、大量の荷物を短時間で処理する必要がある現場では、高い導入効果が得られます。

また、箱のサイズや形状が一定であることも安定稼働に直結します。一方で、荷物のサイズが不規則な場合や、工程ごとの自動化が進んでいない現場では半自動の方が適している場合もあります。現場環境を正確に把握することが、最適な機種選定につながります。

おすすめ製品

物流や製造の現場で高い人気を誇る全自動タイプの製品は「ROBOT S7」や「ROTOTECH3000」です。

「ROBOT S7」
自走式のストレッチ包装機です。最新の安全システムと高性能センサーを搭載し、あらゆる形状・サイズ・重量の荷物を自動で均一にラッピングできます。狭いスペースでも作業できるコンパクト設計と高速包装により、作業効率が大幅に向上します。課題となる待ち時間も短縮され、省人化に大きく貢献するでしょう。

「ROTOTECH3000」
不安定な製品の自動包装に最適なストレッチ包装機です。自動ライン対応で、タッチパネルを使い簡単に制御ができます。フィルム延伸は最大400%まで調整でき、用途に応じて複数の伸縮率を選択可能です。

PGSキャリッジは200%の動力付き固定ギアが装備されており、PVSキャリッジは2つのモーター制御による動力付きストレッチシステムを備えているため、荷物に応じた最適な包装をしてくれます。安定性と柔軟性を兼ね備えた高性能モデルです。

ストレッチフィルム巻き機:手動

手動タイプのストレッチフィルム巻き機は、ターンテーブルの回転のみを機械で行い、フィルムの上下動作は人の手で行います。シンプルな構造ながら、作業負担を大幅に軽減でき、導入コストも抑えられるため、初期投資を最小限にしたい現場に適しています。基礎的な機械化を始めたい企業にとって、段階的な導入や機種変更がしやすい点も魅力です。

特徴

手動タイプは、ストレッチフィルムを人が手で上下させながら巻き付ける形式で、ターンテーブルの回転のみが機械化されています。最もシンプルな構造でありながら、作業者が荷物の周囲を歩きながら巻く方法に比べて大幅な省力化が実現できます。作業負担を軽減しつつ、低コストで機械化を始められる点が最大の利点です。まずは簡単な設備から自動化したい現場や、巻き数が少ない業務に向いています。

おすすめポイント

手動タイプの最大の魅力は、低コストで導入できる点です。初期投資を抑えつつ、作業効率を高めたい現場に適しています。さらに、実際に運用する中で、巻き速度や高さ調整などの必要性が見えてきた場合、段階的な機能追加や上位機種への切り替えもスムーズです。ストレッチ包装の基礎を理解するうえでも役立ち、機械化の第一歩として多くの企業で採用されています。

おすすめ製品

手動タイプでおすすめの製品には「SSP-LOW-10120:ぺらんぺRUN」や「パレラ1500L」があります。

「SSP-LOW-10120:ぺらんぺRUN」
テーブル高さ25mmの超低床設計により、ハンドパレットトラックを使った現場でも効率よくストレッチフィルム包装が行えます。スロープは3方向に取り付けられ、緩やかな傾斜により荷物を容易に搬入可能です。フットスイッチを踏むだけで回転が始まり、誰でも簡単に操作できます。

また、100V電源で設置場所を選ばず、フォークリフトがない現場でも機械化が可能です。国内製造のため、メンテナンスも手軽に対応できます。

「パレラ1500L」
最大1,500kgまで対応可能な簡易型ストレッチ包装機で、フットスイッチ操作により回転テーブルの始動と停止を行えます。インバーターを採用しており、スロースタート・スローストップができるため荷崩れしません。

同製品も100V電源対応のため、電源工事が不要で導入コストを抑えられます。オプションでスロープやマストの追加ができ、ハンドリフト対応や半自動式へのアップグレードも可能です。

ストレッチフィルム巻き機のQA

ここからは、よくあるストレッチフィルム巻き機のQAを紹介します。

ストレッチフィルム巻き機の小型でおすすめは?

限られたスペースで使用する現場には、薄型設計で省スペースなストレッチフィルム巻き機がおすすめです。特に「MASTER PLAT PLUS LP」は、厚さ30mmのターンテーブルを採用しており、小型スロープと併用することで省スペース化と作業効率の向上が見込めます。

さらに、パレットへのフィルムの引っ掛け作業をサポートする装置や、250%固定のプレストレッチも搭載されています。また、あらゆる方向からハンドリフトやフォークリフトでアクセスできるため、適切なスロープを経由して積み込み可能です。

ストレッチフィルム巻き機って自作で作れますか?

ストレッチフィルム巻き機を自作するには、モーターや回転機構の設計、安定したテンション管理のために、専用部品の調達や加工技術が必要です。そのため、市販品のような仕上がりを再現するのは困難で、一般的な環境での自作は現実的ではありません。

しかし、巻き台や回転テーブルなどを工夫すれば、ストレッチフィルムを自力で効率よく巻けます。特に軽量物の梱包であれば、手動でも十分に対応可能です。費用や手間を抑えつつ効率的に作業したい場合は、簡易的な巻き取り器具の活用を検討するのも有効です。

ストレッチフィルムの巻き方は?

ストレッチフィルム巻き方は、荷物の下から上へ向かって巻いていく方法が基本です。ラップの先端を下部に固定し、少しずつ重ねながら巻き進めます。巻き方が緩いと荷崩れの原因になり、逆に強すぎると商品の破損につながるため、適度な力加減が重要です。最低2周以上を目安に、荷物の上下部分は重点的に巻くと安定します。

巻き終わりはラップを切り、全体を手で押して密着させます。斜めに巻くと未梱包の箇所が生じやすく、落下のリスクが高まるため避ける必要があります。軍手を着用することでラップの摩擦も軽減できます。正しい巻き方を実践し、安全かつ効率的に包装しましょう。