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2021.04.12

業界コラム

エチレンガスとはなにか?青果物の傷みや腐敗への影響を解説

食品ロス削減に向け、野菜や果物など青果物の鮮度保持が課題となっています。
青果物の鮮度は温度、湿度、微生物、光、酸素、酵素などに影響されます。

特に傷み・腐りの原因になるのは温度の上昇ですが、他の要因としてはエチレンガスが挙げられます。

そこで、今回は傷み・腐りを促進するエチレンガスについて解説します。

エチレンガスとは?

エチレンガスとは青果物が分泌する植物ホルモンの一種で、自らの熟成を促します。

リンゴやバナナが色づいたり甘くなる熟成には、このエチレンガスが必要です。このガスは周りにある青果物の熟成にも影響を与えます。

例えば、エチレンガスの生成量が多いといわれるリンゴと一緒に他の果物を保管すると早く熟成します。
しかし、熟成と老化は一体で、熟した後もエチレンガスの放出が続くと熟成し過ぎて、腐敗につながります。

なぜ青果物はエチレンガスを放出するのか?

表皮が種子の完成前と完成後で変化

青果物がエチレンガスを放出する理由は、自身の種子を小動物に運ばせるためと言われています。

エチレンガスによるエチレン反応で、表皮の細胞壁を結び付けているペクチンを分解させます。そのペクチンを分解することで、細胞壁の間に隙間ができ、内部から香りとなるVOC(揮発性有機化合物)を放出し、小動物を呼び寄せます。

小動物は果実と一緒に種子を運びます。

青果物におけるエチレンの生成量と影響度

青果物のエチレンガスの生成量と影響度は、種類によって異なります。
私たちに馴染み深いいくつかの青果物について、エチレンガスの生成量と影響度をリストにしました。

ご覧のとおり、エチレンガスの生成量が多いのは、リンゴや桃などの果物です。
野菜はエチレンガスの生成量は少ないですが、影響度は高くなっています。

そのため、エチレンガスの影響を受けやすい野菜・果物を取り扱うには、保存環境や輸送環境のエチレンガスを管理する必要があります。

エチレンガスを管理して鮮度を保持するには?

弊社では、青果物のエチレンガスを管理するため、鮮度保持剤『e-Fresh』を利用して、青果物の鮮度保持に取り組んでいます。

このe-Freshのエチレンガス吸着・分解性能は世界トップクラスで、内容量5gのe-Freshで、内容量16gD社の鮮度保持剤と同等の吸着分解能力を持っています。

図表の試験では、試験開始後、約3時間でほぼ全てのエチレンを吸着分解しています。
更にカビの原因になるVOC(揮発性有機化合物)も吸着・分解、カビの発生を抑えることができるので、様々な環境にさらされる青果物輸送の鮮度保持にピッタリの鮮度保持剤になります。

まとめ

青果物の鮮度保持には、エチレンガスの管理が重要です。

長時間輸送ではエチレンガス吸着剤を利用し、輸送中のエチレンガスを取り除く必要があり、その際に重要なのはエチレンの吸着分解能力になります。

弊社取扱いの『e-Fresh』は世界トップクラスの性能を持ち、海外で多数実績があります。


青果物の輸送による鮮度保持にお困りの際は、サンプルもお渡しできますので、是非、お気軽にお問合せください。